中古車輸出を中心に取り扱う物流会社FWT LOGISTICSは5日、国内トラック輸送代行サービスを開始しました。これにより、北関東から横浜港への輸出小口貨物(LCL)の集約・混載輸送を提供し、2024年問題に対応します。この新サービス「LTLプロジェクト」では、横浜港で提携倉庫を経由し、各混載業者指定のCFS(コンテナフレートステーション)に配送されます。これにより、京浜港への多頻度少量輸送を減らし、CFSの混雑を避け、ドライバーの待機時間を削減します。
北関東では、京浜港から約130キロに位置する栃木市の岩舟地区、群馬県太田市、高崎市に集荷拠点を設け、荷受けした貨物を提携運送会社により横浜港本牧地区まで輸送します。輸送頻度は週2便で、荷量によって増便も可能です。
一般的に、北関東から京浜港への小口貨物輸送には4トンまたは10トントラックが使われますが、積載率の低いトラックも多く、路線便では荷量が集まるまで出発できず、CFSカットに間に合わないこともあります。岩舟から太田、高崎にかけては自動車産業をはじめ多くのメーカーが立地しているため、集荷拠点を設けることで、荷主の小口貨物の輸送距離を短縮します。
北関東から京浜港には個々の荷主の手配で荷物が縦の軌道で輸送されているが、岩舟から太田、高崎へと横の動きを作り、荷量を集めて輸送効率を向上する。この取り組みにより、荷主は小口貨物の陸送コストを抑え、環境面でも効果が期待されます。
また、港湾地区ではコンテナトレーラーだけでなく、CFSなどでのトラック待機がドライバーの長時間労働の大きな要因となっています。そこで、横浜港では貨物を一旦本牧地区の提携倉庫に搬入し、2~3日以内に各混載業者指定のCFSに配送します。提携倉庫では渋滞や長時間の待機がなく、CFSまでの近距離配送となるため、混雑状況も把握できます。
北関東で貨物を集約するだけではドライバーの長時間待機は解消できず、港湾地区での工夫も必要です。ドライバーの負荷を軽減するため、北関東の集荷拠点でも貨物の搬入時に書類や荷姿の確認・修正などを行い、港湾地区でのスムーズな荷渡しにつなげます。
このプロジェクトは荷主に加え、海上混載業者などにも広く提案され、関係者と協調して物流の効率化を目指します。